軍旗はためく下に (1972) / Under the Flag of the Rising Sun

戦闘シーンを再現することに主眼をおいた“戦記もの”という形でなく、終戦二十六年後の今なお残る悲惨な戦争の傷あとから戦争を見つめ直す意図で制作された反戦映画。直木賞受賞作品の同名小説の映画化。脚本は「裸の十九才」の新藤兼人のほか、長田紀生、深作欣二。監督は「博徒外人部隊」の深作欣二。撮影は「この青春」の瀬川浩がそれぞれ担当。
監督:深作欣二
キャスト:丹波哲郎、左幸子、藤田弓子 ほか

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軍旗はためく下に (1972) / Under the Flag of the Rising Sunのあらすじ

昭和二十七年、「戦没者遺族援護法」が施行されたが厚生省援護局は、一戦争未亡人の遺族年金請求を却下した。「元陸軍軍曹富樫勝男の死亡理由は、援護法に該当すると認められない」。富樫軍曹の死亡理由は、「戦没者連名簿」によれば昭和二十年八月南太平洋の最前線において、「敵前逃亡」により処刑されたと伝えられている。そして遺族援護法は「軍法会議により処刑された軍人の遺族は国家扶助の恩典は与えられない」とうたっているのだった。富樫軍曹の未亡人サキエは、この厚生省の措置を不当な差別として受けとった。それには理由があった。富樫軍曹の処刑を裏付ける証拠、たとえば軍法会議の判決書などは何ひとつなく、また軍曹の敵前逃亡の事実さえも明確ではなかったからである。以来、昭和四十六年の今日まで、毎年八月十五日に提出された彼女の「不服申立書」はすでに二十通近い分量となったが、当局は「無罪を立証する積極的証拠なし」という判定をくり返すだけだった。しかし、サキエの執拗な追求は、ある日とうとう小さな手がかりを握むことになる。亡夫の所属していた部隊の生存者の中で当局の照会に返事をよこさなかったものが四人いた、という事実である。その四人とは、元陸軍上等兵寺田継夫(養豚業)元陸軍伍長秋葉友幸(漫才師)元陸軍憲兵軍曹越智信行(按摩)元陸軍少尉大橋忠彦(高校教師)。サキエは藁にもすがる思いで、この四人を追求していく。彼らはどんな過去を、戦後二十六年の流れの中に秘め続けてきたのか--?その追求の過程で、更に多くの人物が彼女の前に現われてくる。--師団参謀千田少佐 小隊長後藤少尉 富樫分隊員堺上等兵 同小針一等兵。そしてその結果--サキエの前に明らかにされたものは、今まで彼女の想像したこともなかった恐るべき戦場の実相だった--敵前逃亡、友軍相殺、人肉嗜食、上官殺害等々、そうしたショッキングな事件が連続する中で、サキエは否応なく、亡夫のたどった苛烈な戦争の道を追体験していくのだった。

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